公開日 2013年06月26日
平成25年度の第1回目の「学外研究者の特別講演」として,6月15日(土)に大阪市立大学大学院理学研究科名誉教授の河内 明夫先生に「結び目の不思議な世界と数学」というタイトルで講演していただきました。理工特別コースの1,2年生の他,数学に興味を持つ学生も参加しました。 ご講演いただいた河内先生は,幾何学の一分野である「結び目理論」を専門とし,国内外問わず,これまでに多くの論文・著書を執筆されています。
「結び目」とは,1本の紐の両端をつないだ輪,すなわち,空間内で自己交差のない閉じた曲線のことを指します。私たちの身の回りにはいくらでも「結び目」と思えるものがたくさんあるということを,自然科学の様々な事例をもとに紹介していただきました。結び目に限っての話ではありませんが,幾何学の研究目的の一つは,様々な図形を「分類」することです。右の図のように,直感的には異なると思える2つの結び目に対して,厳密に「異なる」ことを示す難しさ,また,結び目を分類するための新しいアイディアを生み出すことに醍醐味があることを教えていただいた講演でした。